エゴグラムの形を変える行動と言葉
・「なりたい自分」になるための処方箋。
・生きグセを改善しエコグラムを理想に近づけるための鉄則は、「高い自我状態を抑えるより、まず低い自我状態を伸ばせ」。
・基本的には、「SGEの質問項目で×をつけた項目にあるような行動をとってみる」だけでもよい.
・ほかにもいろいろな行動の例があった方が、試しやすい。言葉の処方箋の場合は、その言葉をできるだけ使うように心がければいい。
・一般に、対人関係のストレスを減らし人生の目標を達成するには、〈NP〉〈A〉〈FC〉を高めることが必要。この3つの自我状態を適度にキープすることが、ストレス解消を手助けするカギなのです。
・〈CP〉の発想は怒りにつながり、ストレスを産みやすいように思いますから、会社で重要なポストにつくなど責任とリーダーシップを求められた場合にだけ、上げていく。
・協調性のもとである〈AC〉は組織の中で必要とされる要素ですが、よほど低い場合以外はあまり触れないほうがいい。ストレスに強い〈FC〉を下げてしまわないように、適度なバランスを保つよう注意する。
*<CP>の上げ方
〈CP〉は年齢に応じ、自然に上がっていくといわれています。また仕事によっても上がります。たとえば管理職についたり、教師や警察官のような強い責任感とリーダーシップを求められる職業の人は、〈CP〉が上がっていくようです。
それでも低いという人は、ガンコ親父をイメージした行動をとってみましょう。
頼りない父や無責任な上司にならないためにも、必要な人は頑張って実行しましょう。
<CP>を上げる言葉の処方箋
〜すべきです
〜しなければならない
(ハッキリと)私の意見は○○○です
〜すべきではない(批判する)
決めたことは最後までやろう!
これで本当に満足していいだろうか
<CP>をあげる行動・態度の処方箋
新聞記事を声に出して批判してみる
人を叱る
目標を立てて、最後まで努力する
現状に満足していいか自分に問いかける
自分の尊敬する人物が何というか考える
時間・金銭にやかましくなる
最後まで譲らないぞ!というものを一つもつ
*<NP>の上げ方
・旅行をしたときに、お土産を買ってくるというのなら、誰にもできそうです。
・バレンタインデーに義理チョコを配ってみるとか、電車の中でお年寄りに席を譲るなんてところから始めてみる。
・いつもは事務的にすませているお中元やお歳暮を心をこめて選んでみるだけでも違います。
・もっと簡単なのは、とりあえず「そうだね」と相槌を打つことです。「でも、あなた…:」から「そうだよね」への変換が、第一歩です。
<NP>を上げる言葉の処方箋
あなたの気持ちはよくわかります
大変でしたね。つらかったでしょう?
それがあなたのいいところ、だね
よくできました!
〜さんがあなたをほめていましたよ
いいご趣味ですね
<NP>を上げる行動・態度の処方箋
家族や友人にささいなものでいいからプレゼント
相手の気持ちになって考えてみる
人の長所を見つけ、ほめる
ボランティア活動に参加してみる
相手のネガティブな言動に対して反応しない
にっこりとほほ笑む
*<A>の上げ方
・客観的な見方や分析力をつけるために、模範とすべきなのはコンピュータ。
・知的な作業を増やしてみること。
<A>を上げる言葉の処方箋
問題点は何ですか
あなたの一番いいたいことは何ですか
もう少し詳しく説明してください
(感情が高まってきたら)少し考えさせてください
もしそうなるとしたら、今、何をするのが賢明でしょうか
<A>を上げる行動・態度の処方箋
日記をつける(文章を書く)
感情に流されず、客観的事実を確認する
結末を予測して、状況全体を把握する
5W1Hを検討する
物事を分析し、そこに何らかのルールやパターンがないか調べる
同じ状況でほかの人ならどう考え、行動するか考える
*<FC>の上げ方
・まず言葉の処方箋から試すのが手っ取り早い。とりあえず、声を今までより少しでも大きく、挨拶することから始めてみる。
・〈FC〉が低く〈AC〉の高い人の中には「すみません、すみません」を連発する人がいますが、仕事を手伝ってもらったら「すみません」ではなく「ありがとう」、話に割って入るには「すみません」でなく「ちょっといいですか」くらいが正解。
・ともかく、人の後ろに引っ込んでないで、"一歩前へ"出るように心がけること。
<FC>を上げる言葉の処方箋
おはよう!おいしい!
かわいーい! わあ、すごい!
それは面白い
やってみよう
愉快な人だね
さあ、楽しもう
仲間に入れて!
<FC>を上げる行動・態度の処方箋
「〜!」のついたセリフを多く使う
冗談をいってみる
とにかく笑う
芸術・娯楽を楽しむ
短い空想を楽しむ
何か夢中になれる趣味を始める
幼児(わが子)と遊ぷ
*<AC>の上げ方
・真っ先に実行すべき処方菱は「黙って聞く」、こと。
・黙れたら次はうなずく、そして同意する。
・先に「すみません」と謝って相手の機嫌がとれるようになれば本物。
<AC>を上げる言葉の処方箋
こんなこと話していいでしょうか
気を悪くしませんでしたか?・
あなたがどう考えているか気になります
すみません。きっと私が悪いのです
大丈夫ですか?・
これでいいのですか?
<AC>を上げる行動・態度の処方箋
人が話しているときは他人の言葉をさえきらない
語し始める前に相手の顔色をうかがってみる
相手の話に相槌を打つ
相手がどう考えたか聞いてみる
相手をとにかく立てる
遠慮してみる・妥協してみる
上手に甘えてみる
子どもや部下に従ってみる
引用文献『エゴグラム』芦原睦著 扶桑社